手作りを被災地に送ろう♪


このたびの手作りの企画を思い立ったのは、
被災した人たちが何も持っていない、からなんですね。
どのくらい持っていないかというと、
津波で家が流されて、避難所からようやく仮設住宅に移る事になったときに、
身のまわりにあるわずかな手荷物を入れるバックもふろしきもない、のです。
仮設住宅に移り住んだ人が、まず100円ショップに行って
60点の品物を買ったというのがテレビに出ていました。
職場を失い、生活のめどもたっていないなかで、
初日にすぐ6000円の出費。(消費税を入れると6300円)

「ボールペンの一本もないんです」という言葉が胸に響きました。
一人の被災者の声ですが、まだまだ多くの人たちが、
仮設住宅に入居したいと思いつつ、避難所で日々を過ごしています。
何もないのならば、実用品を作って送ろうというのが趣旨なのです。
被災地に手作りを送ろうの経緯を一人一人に話していくと、
家に眠っているものを持ってきてくださることにもなりました。
そうやって、一人一人に伝えていくことの大事さを実感しました。


        
       北國新聞文化センター和布キルト講師 笠松 ゆり
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